真庭の方より相続に関するご相談
2024年10月03日
Q:司法書士の先生、相続手続きにかかる期間を教えてください。(真庭)
先日、真庭に住む父が亡くなりました。母は8年前に他界しているため、相続人は私と弟になります。相続財産は真庭の実家と預貯金、手元にある現金です。私も弟も真庭から離れたところに住んでいるため、父の相続手続きは長期休暇を取得してまとめて進めたいと考えています。相続手続きにかかる期間はどれくらいみておけばいいでしょうか。できれば休暇中に手続きをすべて終わらせたいです。(真庭)
A:財産の種類などにより、相続手続きにかかる期間は変わります。
一般的な相続財産は主に、ご自宅の建物、土地などの不動産と現金や預貯金、株などの金融資産があげられます。この二つの財産の手続きについてご説明いたします。
まず、被相続人が不動産を所有していた場合、不動産の名義を相続人の名義に変更する手続き(相続登記)を行う必要があります。相続登記に必要な書類は主に戸籍謄本一式、被相続人の住民票除票、相続する人の住民票、遺産分割協議書、印鑑登録証明書、固定資産税評価証明書などです。これらの書類を揃え、法務局で相続登記の申請を行います。この手続きには一般的に2か月弱ほどの期間を要します。
なお、2024年4月1日より相続登記の申請が義務化され、期限が設けられました。不動産を取得することを知った日から3年以内に相続登記を行う必要があります。
次に金融資産の手続きですが、被相続人の口座の名義を相続人の名義へ変更する、または解約して相続人へ分配します。銀行での手続きに必要な書類は戸籍謄本一式、遺産分割協議書、印鑑登録証明書、各金融機関の相続届などです。各金融機関により必要書類は異なりますので確認が必要です。この手続きにも一般的に2か月弱ほどの期間を要します。
主な相続手続きは上記になりますが、相続登記のように期限が設けられている手続きもありますので、早めに着手するようにしましょう。
また、自筆証書遺言書を発見した場合や相続人の中に未成年者がいる場合、認知症を患った方がいる場合には家庭裁判所での手続きが必要になるなど、相続ではご状況によって多くの手続きが発生します。
遠方でご自身での手続きが難しい方や、忙しくて相続手続きが進められないという方は、専門家に依頼することも可能です。
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