2022年05月06日
Q:相続人である母親が認知症です。このような場合、相続手続きをどう進めていくべきなのか、司法書士の先生教えてください。(真庭)
先日、真庭の実家に住んでいた実父が亡くなりました。相続人は配偶者である母親と一人っ子である私になると思われます。
相続財産は、真庭の実家(土地と家屋)と預貯金などでしたので、これから手続きを進めていきたいと考えていますが、問題は母親が数年前より認知症を患っていることです。
症状も重いため、署名や押印なども出来なく、手続きを進められず困っています。こういった場合は、相続手続きをどう進めていくべきなのでしょうか。司法書士の先生にお伺いしたいです。(真庭)
A:認知症の方が相続人に含まれる場合は、家庭裁判所から成年後見人を選任してもらい相続手続きをすすめます。
正当な代理権のない方が、認知症の方に代わり相続手続きのため必要な署名や押印をする等の行為は、たとえ血縁関係にあっても違法となってしまいます。認知症の方が相続人に含まれる場合の相続手続きは、成年後見制度を利用しましょう。
成年後見制度は、意思能力が不十分な状態にある方(認知症や知的障害、精神障害など)を保護するための制度です。認知症等により判断能力が不十分とされると、遺産分割などの法律行為ができなくなるため、代理人となる成年後見人を定めて、遺産分割を代理してもらうことで遺産分割手続きをすすめることが出来ます。
「成年後見人」は民法で定められた一定の者が家庭裁判所に申立てをし、家庭裁判所が相応しい人物を選任します。なお、下記に該当する方は成年後見人になれません。
- 未成年者
- 行方不明者
- 破産した者
- 本人に対して訴訟をしている又はしたことがある者、その配偶者、その直系血族
- 家庭裁判所で解任された法定代理人、保佐人、補助人
成年後見人は親族の場合もあれば、複数人が選任されることや第三者である専門家がなる場合もあります。
なお、成年後見人は選任されると、遺産分割協議が終わった後も法定後見制度の利用が続いていきますのでその点を留意しましょう。
津山・岡山相続遺言相談室では、初回相談は無料でお話をお伺いしております。ご相談者様のように相続人の中に認知症の方が含まれる場合など、手続きが煩雑になる場合は是非一度専門家へご相談することをおすすめいたします。 岡山の真庭および真庭近郊で相続手続きにお悩みの際は、是非一度津山・岡山相続遺言相談室の無料相談をご活用ください。スタッフ一同こころよりお待ちしております。
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2022年04月02日
Q:父が書いた遺言書はその場で開封して良いものなのか、司法書士の先生にお伺いしたいです。(美作)
司法書士の先生、はじめまして。遺言書のことでご相談させてください。
美作市内の病院に入院していた父が先日亡くなり、せめて最期くらいは慣れ親しんだ我が家で過ごしてほしいという母の思いから、葬儀は美作の実家で行いました。
少し落ち着いた頃に遺品整理を始めたところ、愛用していたコートの内ポケットから父が書いたと思われる遺言書が出てきました。封印がされている遺言書を見て母は「家族なんだから開けても平気よ」といいましたが、心配だったのでそのままにしてあります。
司法書士の先生、このような遺言書はその場で開封しても問題ないものなのでしょうか?(美作)
A:遺言者自身で書かれた遺言書の開封は、家庭裁判所の検認手続きが必要です。
今回、美作のご実家から発見された遺言書は、遺言者自身で作成する「自筆証書遺言」に該当するかと思われます。自筆証書遺言を開封するには家庭裁判所の検認手続きが必要であり、手続きを完了する前に開封した場合には民法の定めにより5万円以下の過料が科されてしまいます。
それゆえ、たとえご家族であったとしてもその場で遺言書を開封することはやめましょう。
※法務局の保管制度を利用していた自筆証書遺言については検認手続き不要
遺言書の検認手続きは、遺言者(今回ですとお父様)の最後の住所地を管轄する家庭裁判所で行います。申立書のほかに遺言者の出生から亡くなるまでの全戸籍(除籍・改製原戸籍)謄本と相続人全員の戸籍謄本等を用意し、検認の申し立てをしましょう。
申し立てをすると裁判所から検認期日の通知がくるので、その日に遺言書を持参することで裁判官が遺言書の開封・検認を行ってくれます。遺言書の検認手続きが完了しても「検認済証明書」がないと遺言に沿って手続きが進められないため、忘れずに申請しましょう。
なお、遺言書の検認は相続人に対して遺言書の存在と現時点での遺言内容を明確にし、遺言書の偽造や変造を防止するための手続きですので、遺言書の有効・無効を判断するものではありません。
津山・岡山相続遺言相談室では相続手続きや遺言書作成について美作の皆様にわかりやすくご説明できるよう、経験・知識ともに豊富な司法書士による無料相談の場を設けております。無料相談の段階から美作の皆様のお悩みを丁寧にお伺いさせていただきますので、遠慮なくお問い合わせください。
美作の皆様、ならびに美作で相続手続きや遺言書作成について相談できる事務所をお探しの皆様からのご連絡を、津山・岡山相続遺言相談室の司法書士、スタッフ一同ともに、心よりお待ち申し上げております。
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2022年03月03日
Q:司法書士の先生にお伺いしたいのですが、相続の手続きがすべて完了するにはどのくらい時間がかかりますか?(津山)
先日、実家の津山で一人暮らしをしていた父が亡くなりました。今は津山付近にて葬儀を済ませ、相続手続きにとりかかっており、財産としては津山の実家と通帳預金のみです。私はいま都内で暮らしているため、休暇中に帰省して手続きを済ませたいと思っているのですが、相続手続きをすべて完了させるにはどのくらいの期間が必要なのでしょうか。(津山)
A:相続手続きが完了するまでにかかるお時間は財産の種類によって異なります。
この度は、津山・岡山相続遺言相談室にご相談いただきありがとうございます。
相続の手続きが必要になる財産として、
- ご自宅の土地や建物などの不動産
- 現金や預金・株などの金融資産
が多いのではないでしょうか。今回は、上記2つについてご案内いたします。
まずは「不動産の手続き」ですが、亡くなられた方の所有している不動産の名義を相続人様の名義へと変更する手続きが必要です。この手続きのことを相続登記といいます。(相続による所有権登記)こちらの手続きでは、戸籍謄本一式、被相続人の住民票除票、相続する人の住民票、遺産分割協議書、印鑑登録証明書、固定資産税評価証明書等の書類が必要となり、収集後は法務局で登記申請を行います。資料収集に1~2ヶ月ほど、法務局へ申請してから2週間程の時間を要するため、売却を予定している方は余裕をもって行いましょう。
「金融資産のお手続き」は、不動産と同じく亡くなられた被相続人の口座の名義を相続人名義へと変更、または解約して相続人へと分配、といった流れになります。書類内容が各機関によって多少異なりますが、戸籍謄本一式、遺産分割協議書、印鑑登録証明書、各金融機関の相続届等を揃え、提出をします。こちらの手続きも、資料収集に1~2ヶ月ほど、金融機関での処理に2~3週間程度要します。
ご相談内容より、手続きとして一般的な2つをご案内いたしました。なお、相続人の行方がわからない場合や相続人が未成年の場合などは、家庭裁判所への手続きが追加で必要となるでしょう。その場合、お手続きの時間はもう少しかかりますので、お問いあわせください。
相続の手続きは時間もかかり、お忙しい方や現在遠方にお住まいの方にはかなり負担や手間がかかるかと思います。なにか手続きでお困り事がありましたら、ぜひ津山・岡山相続遺言相談室をご利用ください。
津山・岡山相続遺言相談室では地域密着で丁寧に対応をさせていただきます。津山・津山近郊にお住まいの皆さま、まずは初回無料の相談会へご参加いただき、お客様のおなやみをお話しください。お手続きが素早く進むよう、ご支援させていただきます。
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2022年02月02日
Q:不動産を相続しましたが、名義変更の仕方がわかりません。司法書士の先生、教えていただけないでしょうか。(津山)
私は津山在住の50代女性です。3年前に津山の実家に戻り両親の面倒をみていたのですが、先月父が亡くなりました。
津山の実家で無事に葬儀を済ませた後、遺言書がなかったので相続人となる母と私と妹で父の財産について話し合い、津山の実家を含むいくつかの不動産は私が相続することになりました。
不動産を相続した場合は名義変更をする必要があるのは何となく知っているのですが、その仕方や必要な書類についてはいまいち良くわかりません。
司法書士の先生、不動産の名義変更はどのような流れで手続きを進めて行けば良いのでしょうか?教えていただけると助かります。(津山)
A:相続した不動産の名義変更手続きは、申請書と必要書類をそろえて行います。
ご相談者様のおっしゃる通り、相続によって不動産を取得した場合は被相続人(今回ですとお父様)の名義からご自身へ名義変更する手続きを行う必要があります。現時点では不動産の名義変更に期限はありませんが、法改正により決定した義務化が2024年に施行されると、不動産の取得を知ってから3年以内という期限が設けられます。
この義務化は施行前に相続の開始があった不動産も対象となり、期限内に行わないと10万円以下の過料が科されてしまいます。このような罰則を受けることがないよう、不動産を相続した際は速やかに名義変更手続きを行いましょう。
また、今回のように遺言書のない相続で不動産の名義変更を行う際には、相続人全員の署名・押印がされた「遺産分割協議書」が必要になります。すでにお父様の財産についての話し合いは済んでいるとのことですが、この書類がない場合には作成することから始めてください。
その後の不動産の名義変更手続きについては、以下の流れに沿って進めて行きましょう。
- 不動産の名義変更手続きに必要な書類を用意する
・法定相続人全員の戸籍謄本
・被相続人の出生から亡くなるまでの全戸籍謄本等
・被相続人の除票および不動産を相続する方の住民票
・対象となる不動産の固定資産評価証明書
・相続関係説明図
・遺産分割協議書 等
- 不動産の名義変更手続きに必要な申請書を作成する
- 不動産の所在地を管轄する法務局に申請書と必要書類を提出する
不動産の名義変更手続きは、上記の流れに沿って進めて行けば問題ありません。しかしながら必要書類の収集にはそれなりの時間と手間を要することになるため、早く手続きを終えたいとお考えの際は専門家に依頼するのもひとつの方法です。
津山・岡山相続遺言相談室では、津山をはじめ津山近郊の皆様から相続に関するたくさんのご相談をいただいております。初回無料相談の段階から相続に精通した司法書士が親身になってお話を伺い、円満な相続手続きの実現にむけて全力でサポートさせていただきます。
津山をはじめ津山近郊にお住まい、またはお勤めの方で相続について何かお困りの際は、津山・岡山相続遺言相談室までお気軽にご相談ください。司法書士ならびにスタッフ一同、津山をはじめ津山近郊の皆様からのお問い合わせを心よりお待ちしております。
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2022年01月07日
Q:自分の死後、財産は寄付したいと考えています。寄付をするには遺言書を作成したほうが良いのか、司法書士の先生にお伺いしたいです。(津山)
司法書士の先生、はじめまして。私は津山に住んでいる60代女性です。
長年連れ添ってきた夫が昨年頭に亡くなり、現在は夫が残してくれた自宅と預貯金などの遺産をもとに慎ましく暮らしております。ですが、一人の生活を何か月も過ごしているうちに将来について考えることが多くなり、私が所有している財産の行く末についても次第に心配するようになってきました。
私と夫の間に子供はなく、すでに両親は他界しているため、このままだと私の財産は妹に渡ることになるかと思います。お恥ずかしながら妹とは過去に金銭問題で揉めたことがあり、元は夫の財産だとはいえ、彼女には一円も渡したくありません。
そこで思い立ったのが児童養護施設への寄付です。いくつか寄付したい団体を絞ったのですが、確実に寄付できなければ意味がないと思っています。司法書士の先生、確実に財産を寄付するには遺言書を作成したほうが良いのでしょうか?(津山)
A:遺言書を作成しておかないと、ご希望の団体に寄付することはできません。
ご相談者様にはお子様がおらず、すでにご両親も他界されているとのことですので、何の対策も取らずにいた場合には妹様が相続権を有することになります。しかしながら相続において何よりも優先されるのは遺言書の内容ですから、寄付する旨を明記した遺言書を作成しておけばご自分の財産を希望する団体へ寄付することが可能です。
一般的に知られている遺言書には自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言という3つの種類があります。今回は確実な寄付を希望されているので、「公正証書遺言」で遺言書を作成すると良いでしょう。
公正証書遺言は公証役場にて公証人が作成する遺言書であり、遺言書の原本はその場で保管されます。それゆえ、方式の不備による無効や紛失・改ざんなどのリスクが少なく、確実性の高い遺言書だといえます。
また、公正証書遺言で作成した遺言書は家庭裁判所の検認手続きが不要となるため、すぐに手続きを始められる点も大きなメリットです。
あわせて、遺言書の内容を実現するために必要な各種手続きを行ってくれる「遺言執行者」を遺言書内で指定しておけば、よりスムーズに手続きを進められるので安心だといえるでしょう。
ご自分の財産を確実に寄付するための注意点はほかにもありますので、遺言書を作成される際は多くの遺言書作成をサポートしてきた津山・岡山相続遺言相談室の司法書士にぜひお任せください。
津山・岡山相続遺言相談室では津山はもちろんのこと、津山近郊の皆様のお力になれるよう、遺言書の文案提案から必要書類の収集まで、幅広くお手伝いさせていただいております。
初回相談は無料ですので、津山で遺言書作成をお考えの方や遺言書についてお困り事のある方は津山・岡山相続遺言相談室までお気軽にお問い合わせください。
津山・岡山相続遺言相談室の司法書士ならびにスタッフ一同、津山の皆様からのお問い合わせを心よりお待ちしております。
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