2024年08月05日
Q:司法書士の先生にお伺いします。相続人は近しい親族のみ、財産もあまり多くはない場合でも遺産分割協議書を作成した方がよいのでしょうか?(真庭)
真庭に住む主婦です。先日同じく真庭に住む父が亡くなり、相続手続きを進めているところです。父は重い病を患っており長い間入院していました。そのため、私たちもある程度は覚悟しており、父の葬儀についてや遺産についてなども親族間で話していました。父が亡くなってから真庭の実家の父の遺品整理をしましたが、遺言書は見つかりませんでした。相続財産は特に大きな財産はなく、父が住んでいた真庭のごく一般的な自宅と預貯金が数百万です。相続人も家族のみで、遺産相続について相続人全員で話し合いを行ったのですがスムーズに分配が決まりしました。今後トラブルになるようなことはなさそうなので遺産分割協議書を作成するまでもないと思います。このまま、相続手続きを進めてしまってよいでしょうか?(真庭)
A:相続では今後のためにも遺産分割協議書は作成されることをおすすめいたします。
遺産分割協議書とは相続人全員の話し合いによる遺産分割協議で全員が合意した内容を書面にまとめたものです。万が一、遺言書がある場合には遺産分割協議の必要がないため、この遺産分割協議書を作成する必要はありません。しかし、遺言書がない場合は遺産分割協議によって財産の分配を決めます。相続は思ってもみなかった財産が手入る非常に揉めやすい状況といえます。遺産分割を行ったときはスムーズに話し合いが進んでいたとしても、あとあと揉め事に発展してしまうケースも珍しくありません。揉め事になってしまった際に、書面として何も残っていないと収拾がつかない事態になりかねません。相続人全員が合意した内容を確認するために、遺産分割協議書は作成した方がよいでしょう。
また、遺言書がない相続の場合は下記のような場面で遺産分割協議書が必要になります。
- 不動産の相続登記
- 相続税の申告
- 金融機関の預貯金口座が複数ある場合(遺産分割協議書がない場合、全ての金融機関の所定用紙に相続人全員の署名押印が必要)
- 相続人同士のトラブル防止のため
以上のことを踏まえて、遺産分割協議を行った際には、遺産分割協議書を作成するようにしましょう。
相続は何度も経験されることではなため、不慣れな方がほとんどです。相続人の調査や相続財産調査、遺産分割協議など相続には残されたご家族の方にとって負担が多い手続きが多く、お困りの方が多くいらっしゃいます。真庭で相続でお困りの方は、まずはお気軽に津山・岡山相続遺言相談室にお問い合わせください。津山・岡山相続遺言相談室では初回は完全に無料でご相談いただけます。真庭で相続や遺産分割に関するご相談なら津山・岡山相続遺言相談室にお任せください。
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2024年07月03日
Q:司法書士の方、認知症の母の相続手続きへの参加方法について教えて下さい。(美作)
美作に住む父が亡くなり、相続手続きをしています。相続手続きの流れに沿ってまずは戸籍を集めて相続人を調べ、母と私と弟の3人と確定しました。また、遺品整理をしながら父の財産調査も併せて行ったところ、父には遺言書はなく、遺産は美作の自宅と預貯金が数百万円程度でした。このままなら相続税もかからないでしょうし、スムーズに相続手続きを終わらせたいところですが、実は母が認知症です。症状は中程度で、物事を冷静に判断できるかというと無理ではないかと思います。ただ、しゃんとして受け答えができる日もあり何とも言えません。このまま相続手続きをしてもいいものか、特に遺産分割協議に参加していいのか分からず相談させていただきました。署名や押印自体はできるとは思いますが、それが何の意味を成すのかは分からないと思います。高齢化社会となり認知症患者を抱えるご家庭も多いかと思います。皆様はどうしているのでしょうか。(美作)
A:認知症などで判断能力の劣る方は、成年後見制度を利用し相続手続きを進める方法があります。
まず、法律行為である遺産分割は、認知症、知的障害、精神障害などで判断能力が十分ではないと判断された場合には行うことはできません。たとえご家族の方であったとしても、代理権なく相続手続きに必要な署名や押印を認知症の方の代わりに行う行為は違法となりますのでご注意ください。このように、相続人の中に認知症などで相続手続きができない状態の方がいらっしゃる場合は、このような方々を保護するための「成年後見制度」を利用して遺産分割協議を進める方法があります。
成年後見制度の利用には、民法で定められた一定の者が家庭裁判所に申立てを行い、家庭裁判所が相応しい人物を「成年後見人」として選任します。選任された成年後見人は、遺産分割協議に代理参加して話し合いをまとめ遺産分割を成立させます。なお、成年後見人には、親族だけでなく、専門家や複数名選任される場合もあります。ただし、以下のような方々は選ばれることはありません。
- 未成年者
- 家庭裁判所で解任された法定代理人、保佐人、補助人
- 破産者
- 本人に対して訴訟をした又はしている人、その配偶者、その直系血族
- 行方の知れない者
成年後見制度の利用には注意が必要です。一度、成年後見人が選任されると、制度の利用は対象の方が亡くなるまで継続されることになるため、成年後見人に対し、費用が発生する場合は遺産分割の終了後も負担が続くことになります。したがって、今回の相続のためだけではなく、その後も必要かどうかを考えて活用しましょう。
相続手続きは正確かつ迅速に行う必要がありますので、相続が発生した際は相続手続きを得意とする津山・岡山相続遺言相談室の司法書士にお任せください。美作をはじめ、多数の地域の皆様から相続手続きに関するご依頼を承っている津山・岡山相続遺言相談室の専門家が、美作の皆様の相続手続きがよりよいものになるよう、手続き完了までしっかりとサポートをさせていただきます。初回のご相談は無料でお伺いしておりますので、美作の皆様、ならびに美作で相続手続きができる事務所をお探しの皆様におかれましてはお気軽にご連絡ください。
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2024年06月04日
Q:司法書士の先生、不動産の相続手続きが必要なのですが、現地へ出向かずに手続きする方法はありますか?(真庭)
はじめまして。私は真庭在住の60代女性です。真庭の実家で暮らしていた父が亡くなったのですが、相続手続きについてお伺いしたいことがあります。
相続財産を調べたところ、父は真庭の自宅と土地の他に、九州の方にも土地を所有しておりました。母に聞いたところ、どうやら祖母の相続の際に父が引き継いだもののようですが、名義をもっているだけで、実際にはまったく活用しないまま放置されている土地のようです。父がその土地を相続する時は現地まで行く必要があったため、手続きが大変だったと母から聞きました。
この土地も現在は父の名義なので相続手続きをしなければなりませんが、相続人である母は高齢で遠出は体に堪えますし、私も足が悪いので現地まで出向くのは億劫です。なんとか現地まで出向かずに相続手続きを終える方法はないでしょうか?
真庭で相続について頼れる事務所を探していたところ、友人からこちらの事務所をご紹介いただきました。司法書士の先生、ご回答のほどよろしくお願いいたします。(真庭)
A:現地での窓口申請以外にも、不動産の相続手続き方法はありますのでご安心ください。
この度は津山・岡山相続遺言相談室にご相談をいただきありがとうございます。
相続による不動産の名義変更のことを「相続登記」といいますが、相続登記の申請は、対象の不動産の所在地を管轄する法務局(支局・出張所)でなければ受け付けてもらえません。そのため、真庭の不動産は真庭を管轄する法務局へ、九州の土地は九州の法務局へ申請する必要があります。まずは法務省のウェブサイトから、対象の不動産の所在地を管轄する法務局がどこになるのかを確認しましょう。
ご相談者様のお父様が経験なさったように、現地まで出向いて法務局の窓口で申請する方法もありますが、他にも申請方法はありますのでご紹介いたします。
・窓口申請
対象の不動産の所在地を管轄する現地の法務局へ出向き、窓口で申請する、従来の方法です。法務局の窓口受付時間(主に平日日中)に訪問し手続きします。
・オンライン申請
相続登記はパソコンを用いてオンライン上でも申請できます。お手持ちのパソコンに専用ソフト(申請用総合ソフト)をインストールし、ソフト上で登記申請書を作成のうえ、情報を管轄の登記所に送信する流れとなります。全国の法務局がオンライン申請に対応していますので、対象の不動産の所在地が近場でも遠方でも、距離に関わらず所要時間や費用の差なく申請することができます。
・郵送申請
作成した登記申請書を郵送する方法です。現地に訪問する必要がない分、費用や時間もかけずに済みますが、申請書の作成には十分注意する必要があります。登記申請書の記入には厳格なルールがあり、万が一不備があった場合、申請者本人が修正しなければなりません。
窓口申請であれば些細な不備ならその場で修正することもできるかもしれませんが、郵送申請の場合は差し戻されてしまい、修正したものを再度郵送する手間がかかります。
また郵送事故防止のため、法務局としても簡易書留以上での送付を推奨しておりますので、費用がかさまないようにするためにも登記申請書の作成は慎重に行いましょう。申請書送付の際に返信用封筒を同封しておくこともおすすめです。
津山・岡山相続遺言相談室では真庭の皆様の相続登記申請のサポートも承っております。オンライン申請にも対応しており、真庭の皆様の登記申請を丸ごと代行することも可能ですので、まずは初回無料相談をご活用ください。手続き方法など詳細をわかりやすくご説明させていただきます。
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